工務店の見学会広告の予算は、広告経由で目指す来場数と、自社の過去の来場獲得単価から逆算するのが出発点です。「毎回同じ金額」「他社が使っている金額」だけで決めると、必要な来場数との関係が分からなくなります。
HOUSE REACHでは、何組の来場を獲得したいかを決め、過去の来場獲得単価を予算検討に使う方針です。ただし、過去と同じ費用で同じ来場数を獲得できるとは限りません。この記事では、予算案を作る手順と、実績が足りない場合の考え方を整理します。
まず「広告経由で何組の来場を目指すか」を決める

見学会全体の目標と、今回の広告で目指す来場数を分けます。既存のお客様への案内や紹介などからの来場も含めた全体目標を、そのまま広告だけで獲得する前提にしないためです。
- 開催日数と接客体制から、対応できる来場枠を確認する。
- 見学会全体で目指す来場数を決める。
- 既存予約や広告以外の案内から見込む来場を、根拠とともに整理する。
- そのうえで、広告経由で目指す来場数を設定する。
見込みと確定予約は別に記録します。予約があっても実際に来場するとは限らないため、予約数を来場数へ置き換えて計算しないでください。流入元が分からない来場は、無理に広告成果へ含めず「不明」として残します。
目標来場数と自社の来場単価から、予算に幅を持たせる
媒体への配信費だけを試算するなら、「広告経由の目標来場数 × 配信費ベースの来場獲得単価」で考えます。来場獲得単価は、対象の広告配信費を、その広告経由と確認できた実来場数で割ったものです。運用費や制作費を含む単価と混ぜないことが大切です。
来場獲得単価の目安と、HOUSE REACH支援先の実績
当社が業界関係者や複数の会社から聞く範囲では、実来場1組あたりの獲得単価として約12万円という水準が挙がります。広告配信費のみを対象にした聞き取り上の目安であり、調査機関などが集計した「業界平均」ではありません。
HOUSE REACHでは、約3年間・約40社の支援実績において、広告配信費のみで見た実来場1組あたりの獲得単価が3万〜5万円の会社が多く見られます。これは当社支援先で実際に確認している水準であり、全社を合算した平均値や、すべての支援先がこの範囲に収まるという意味ではありません。
いずれも運用支援費や制作費を含まない金額です。ただし、聞き取りの数値と当社支援先の実績では対象会社や集計条件がそろっていないため、単純な優劣の比較や削減率の算出はできません。商圏、開催条件、来場の集計方法も確認し、自社の予算を検討してください。3万〜5万円での来場獲得を保証するものではありません。
仮の単価で、必要な配信費の幅を試算する
以下は計算方法を示す仮の例です。HOUSE REACHの実績、業界平均、見積額、成果予測ではありません。目標を5組と仮定したとき、想定単価によって必要な配信費は次のように変わります。
| 仮の来場単価 | 広告経由の目標 | 配信費の試算 |
|---|---|---|
| 3万円/組 | 5組 | 15万円 |
| 5万円/組 | 5組 | 25万円 |
| 8万円/組 | 5組 | 40万円 |
過去実績は、費用・成果・期間をそろえて使う
自社の単価を確認するときは、対象イベント、配信期間、費用に含める項目、広告経由の判断方法をそろえます。開催前月に使った費用と翌月の来場を対応させる必要がある場合、単に同じ月の費用と来場数を割るだけでは適切に比較できません。
少数の来場で計算した単価は、一組の増減でも大きく変わります。一度の好結果を固定値にせず、比較できる複数の実施結果や、その幅も確認しましょう。過去に反応がよかった住宅と今回の住宅で、商圏や見どころが異なる場合も、同じ単価を当然とは考えません。
過去の単価が分からない場合は、検証予算として組む
実績がなければ、獲得数を確約できる予算は算出できません。まず使える上限と、予約・来場を記録する方法を決め、仮置きした単価を複数パターンで試算します。初回は単価を確かめるための配信であることを、社内や依頼先と共有してください。
試算が使える上限を超えた場合は、目標来場数、ほかの集客経路、開催条件を見直します。上限を小さくしたまま同じ成果を約束するのではなく、何を確かめる予算なのかを明確にします。
配信費だけでなく、制作費と開催条件も確認する
社内で承認を取る予算は、媒体へ支払う配信費と、それ以外の費用を分けて提示します。広告画像や動画の制作、運用支援、見学会ページの制作・修正などが別途必要か、既存素材を使えるかを確認してください。これは費用項目の整理であり、HOUSE REACHの料金表ではありません。
当社では、開催期間、商圏の人口規模、住宅の見どころなども、予算配分を考える材料にします。長く開催できるか、見学できる価値を説明できるかを確認するためです。特定の住宅の特徴があれば必ず来場単価が下がる、という意味ではありません。
- 開催条件:受付可能な日程と残り枠、担当者の対応体制。
- 案内内容:誰が何を現地で確かめられるか、それを伝える写真や文章。
- 予算管理:配信費と制作・運用費の内訳、追加費用が生じる範囲。
- 見直し予定:途中で確認する日と担当者、増額を判断する材料。
必要な配信総額が決まってから、配信できる日数に照らして一日あたりの配分を考えます。単純に日数で割った金額は計画上の目安であり、日々同じ成果が得られる予測ではありません。開催日が近いという理由だけで、残額を一気に使う判断は避けましょう。
配信後は、Webの反応・実予約・実来場を分けて見直す

HOUSE REACHでは、広告管理画面の反応だけでなく、実際の予約や問い合わせを起点に評価します。Web CV(サイト上で計測する成果)は、設定によってボタンのクリックなどを含む場合があるため、実予約と同じ数字として扱いません。
配信中は受付記録で実予約と問い合わせを確認し、広告費やサイト上の反応を照合します。見学会後は実来場も記録し、次回の単価検討へつなげます。予約があっても来場しなかった場合は、その違いを残してください。
- クリックは増えたが予約がない:予算を増やす前に、見学する理由や案内ページ、予約方法を確認する。
- Web CVと受付記録が合わない:計測対象、重複、対象期間の違いを確認する。
- 予約枠が埋まってきた:残り枠と対応体制を確認して配分を見直す。
- 来場や流入元の記録がない:成果ゼロとせず、単価を評価できない状態として扱う。
広告の見せ方を直す必要がある場合は、見学会広告の反応が悪いときの訴求・クリエイティブの見直し方も参考にしてください。予算と広告内容を同時に変えたときは、来場が変化しても予算だけの効果とは断定できません。
次回の予算相談には、目標来場数、配信費とその他費用、実予約・実来場の記録、開催条件をそろえましょう。足りない記録を明確にするだけでも、根拠のない相場や前回の金額だけで決める状況を改善できます。
本記事の予算設計・評価の考え方はHOUSE REACHの実務方針です。約12万円は聞き取り上の目安、3万〜5万円は当社支援先で多く見られる実績水準です。計算表の数値は説明用の仮定です。いずれも成果を保証するものではありません。